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脇本宜哉さんが見出す、自分らしく歩む経営の道

バレーボールが導いた、思いがけない進路

兵庫県神戸市在住、48歳の脇本宜哉さん。株式会社だいずらぼの代表として、中小企業向けにERPやシステム導入の支援を行っています。そんな脇本さんのキャリアの原点をたどると、意外にも「バレーボール」という言葉が出てきます。中学校の部活動見学で、野球部が大きなタイヤを引いて走る姿を見て「しんどそう」と感じ、代わりに選んだのがバレーボール部でした。「バレーボールはねポカリスエット出してくれたんですよ」と笑って振り返る脇本さんですが、実際に入部したのは県内でも屈指の厳しい強豪校。日付が変わる頃まで練習することもあったといいます。その厳しい環境の中で神戸の学校との練習試合を重ねるうちに、神戸高専の先生の目に留まり、直接家に電話がかかってくるという出来事が起こります。

修行としての就職、独学で磨いたスキル

神戸高専への進学は、脇本さんのその後の人生を大きく変えることになります。「バレーボールがなかったら、今のルートはきっとなかったでしょうね」と語るように、高専での学びがプログラミングやコンピューターへの道を切り拓いていきました。もともと幼少期からベーシックのプログラムを雑誌から打ち込むほどコンピューターに親しんでいた脇本さんは、学生時代にPHPとMySQLを使ったアプリ開発を独学で進めていました。しかし、就職先として選んだのは、水の処理を扱う大規模な企業。「自分でできることはサラリーマン時代にはあえてやらない」という考えのもと、あえて畑違いの環境に飛び込みます。周囲の大人から「一度組織で勉強した方がいい」と勧められたことも後押しとなり、規模の大きな会社の仕組みを学ぶ修行期間として、この就職を位置づけていました。

30歳での創業、そして「自分らしい20周年」への想い

30歳になった年、脇本さんは会社を設立します。きっかけは、大学時代に出会った先生や飲食店経営者たちの姿を見て「自分で商売をするのは面白そうだ」と感じたことでした。あれから18年、2028年には創業20周年を迎えます。この節目について脇本さんは「自分らしい20周年を迎えたいな」と語ります。「他人軸にあんまり左右されない、自分が楽しくてワクワクするような仕事をやっている、そういう状態になって20周年を迎えたい」という言葉には、これまでの歩みを土台にしながらも、これからの在り方を自分自身で選び取ろうとする意志が感じられます。現在、脇本さんはERPを軸としたシステム導入支援に加え、MG研修という経営シミュレーションを通じて、顧客企業と「共通言語」「共通認識」を築きながら伴走する支援スタイルを確立しています。「会社というのはどういうものなんや、というのが社員間で分からないと、なかなかシステムも定着しない」という気づきから、単にツールを提供するだけでなく、経営の全体像を共有するところまで踏み込むのが脇本さんの強みです。経営革新等支援機関としての認定も受け、中小企業の現場目線に立ったコンサルティングを実践しています。

伴走しながら描く、これからの経営支援

拠点が複数ある企業や、大工・工務店のように「人自体が営業拠点」となるような現場で働く人々にも寄り添い、クラウド型ERPでデータを常に共有できる仕組みを届けている脇本さん。IT系の横のつながりを大切にしながら、中小企業の経営者たちとも幅広く関わり続けています。「伴走支援型」という言葉通り、口だけの助言ではなく一緒にやっていく姿勢を貫く脇本さんの歩みは、組織で学んだ経験と独学で磨いたスキル、そして偶然の出会いが積み重なって形づくられたものです。創業20周年という節目に向けて、自分らしくワクワクしながら働く姿を追い求める脇本さんの姿勢は、これからキャリアの岐路に立つ人にとっても、大きなヒントになるのではないでしょうか。