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諫山七海さんが広がりたい人に場をひらく

大阪に戻ることは、挑戦を始めることだった

諫山七海さんの話を聞いていると、「戻る」という言葉の中に、こんなにも前向きな意味を込められるのかと思わされます。東京でエンジニアとして経験を積み、3年ほど開発の現場に立った後、プロジェクトマネージャーへ。さらにその先で諫山さんが選んだのは、地元・大阪に戻り、新たな拠点づくりに挑む道でした。

「大阪で立ち上げたいなと思って」と語るその言葉は、決して勢いだけのものではありません。会社の中で「大阪は難しい」と見られていた空気も知ったうえで、それでも挑戦したいと思った。そこには、自分のキャリアを広げたい気持ちと、会社全体をもっと盛り上げたいという視点の両方がありました。諫山さんにとって仕事は、単なる業務ではありません。自分の可能性を試し、人とのつながりを育てていく、生活の中心そのものなのです。

目の前の運用を超えて、拠点の未来を育てていく

諫山さんが担っているのは、自社開発の広告トラッキングシステムのプロジェクトマネジメントです。一般的な仕組みを提供するだけではなく、お客様ごとの要望に応じて画面構成やCSV出力、データ連携まで柔軟に寄り添う。その細かなカスタマイズを支える現場で、諫山さんは技術と要望の間をつなぐ役割を担ってきました。

けれど、今の挑戦はそれだけに留まりません。大阪の拠点で人を増やし、案件を広げ、やがては大阪でプロジェクトマネージャーを抱えながら案件を回せる体制をつくりたい。自分ひとりが活躍するのではなく、拠点そのものを育てていく視点があるのです。

その根底にあるのは、「やりたいことをちゃんとプレゼンすれば、やらせてもらえる環境」に応えてきた実感でしょう。任されることを待つのではなく、自ら手を挙げて形にしていく。その姿勢が、エンジニアからPMへ、そして拠点立ち上げへと、諫山さんの役割を少しずつ広げてきました。挑戦とは、派手な一歩ではなく、自分の意思を言葉にし続けることでもあるのだと感じさせられます。

広げたいのは、組織の規模だけではなく、自分のテリトリー

諫山さんの言葉の中で、とても印象的だった表現があります。それが「自分のテリトリーを広げたい」という一言です。これは仕事の話だけを指しているのではありません。大阪での拠点づくりに挑む一方で、プライベートでも人とのつながりを増やしたい。ゲームを一緒に楽しめる仲間、会話をしながらお酒を楽しめる飲み友達、AIを学べるコミュニティ。そうした場に身を置きながら、自分の世界を少しずつ広げていきたいという思いがにじんでいました。

たとえば、Googleマップで気になる飲食店をブックマークし、遠出の途中で立ち寄る店を探す時間。中崎町のイタリアンで、店員さんの陽気な「チャオ」に包まれ、少しだけ日本の外に出たような気分を味わう時間。そうした何気ないエピソードにも、諫山さんらしさがよく表れています。仕事でも暮らしでも、諫山さんは「場所」をただ消費しているのではありません。そこにある空気や人との距離感を楽しみながら、自分の居場所に変えていくのです。

社会人になると、新しい友達をつくることは簡単ではありません。気づけば固定メンバーとの関係に落ち着き、新しいコミュニティに入るきっかけを失ってしまう。そんな感覚に共感する人は多いはずです。けれど諫山さんは、その難しさを知りながらも、「また新しいコミュニティを見つけたい」と言います。そこには、自分の世界は待っているだけでは広がらない、という静かな実感があります。人とのつながりも、拠点づくりも、結局は自分から一歩を踏み出した先にある。諫山さんの歩みは、そのことをやさしく教えてくれます。

つながりを生み出す人が、次の景色をつくっていく

これから諫山さんは、営業もできるプロジェクトマネージャーへと自分を磨きながら、大阪という場所でさらに多くの人と仕事をつないでいくのでしょう。エンジニアとして積み重ねてきた経験、PMとして培ってきた調整力、そして人との距離を自然に縮める柔らかな感性。そのすべてが、これからの拠点づくりの土台になっていくはずです。

諫山さんの姿から見えてくるのは、大きな成功は、いきなり完成された形ではやってこないということです。まずは一人増やしたい。もっと横のつながりを広げたい。新しいコミュニティに入ってみたい。そんな一つひとつの願いを丁寧に言葉にし、行動に変えていくことが、やがて人と仕事が集まる場所をつくっていくのです。

自分のテリトリーを広げることは、ただ活動範囲を増やすことではありません。自分が心地よく挑戦できる場所を、自分の手で増やしていくことです。諫山七海さんは今、その実践をまっすぐに続けています。その歩みはきっと、次の誰かが一歩を踏み出す勇気にもなっていくはずです。