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生き方を探す人へ贈る 思い出のエネルギー

生き方を探す人へ贈る 思い出のエネルギー

偶然の出会いが導いた道

銀行員として働いていた樋口翔太さんは、日々の業務の中で「数字を優先する生き方」に違和感を覚えていました。そんなある日、友人から「アーティスト写真を撮ってほしい」と頼まれたことをきっかけに、一眼レフを手にします。初めてファインダー越しに覗いた世界は、彼にとって新しい扉を開く瞬間でした。公園で見かけた家族に声をかけ、SNSで撮影相手を募集し、草の根の活動から35組以上を撮影。夢中でシャッターを切る時間は、翔太さんに「これが自分の生きる道かもしれない」と確信させるものとなりました。

草の根から生まれた挑戦の軌跡

「知らない人に声をかけるなんて、今ならできない。でも当時は夢中だった」と翔太さんは振り返ります。撮影の経験を重ねるうちに、彼はフリーランスのカメラマンとして歩み始めました。銀行員時代に偶然観た写真家のドキュメンタリー番組が「自由に生きる」生き方を強く印象づけ、その後の選択を後押ししました。彼にとって写真は単なる仕事ではなく、「人生は思い出作りであり、時間は命」という信念を具現化する手段となったのです。やがて不動産仲介業にも携わり、「どんな部屋を扱うか」ではなく「そこにどんな思い出やエネルギーが宿るか」を大切にする姿勢を持つようになりました。

写真にエネルギーを宿す写真家

翔太さんにとって写真は「エネルギーの転写」です。撮影時の空気感や感情がそのまま写り込み、時間が経っても写真を見返すことでその瞬間のエネルギーが蘇ると語ります。「写真を見ることで人はその時の幸せな感覚を取り戻せるんです」。彼は自身を「フォトグラファー」であり「写真家」とも定義し、被写体をただ切り取るのではなく、自身の思いや感覚を写真を通じて伝えています。その根底には「人類愛」とも呼べる思想があり、仕事や活動を通して人と人をつなぐ大きな循環の一部になりたいという願いが込められています。また、彼は健康活動にも熱心で、心を鍛えるために始めたキックボクシングを通じて「本当の平和は強さから成り立つ」という新しい視点も得ました。その挑戦は、自己成長の象徴であり、表現者としての深みをさらに加えています。

地球規模で循環する記憶の物語

今、翔太さんは「地球を生きる記憶展」と題した写真展の準備を進めています。世界や日本で出会った人々の姿をテーマに、写真を通じて「地球で生きることの尊さ」を伝えようとしているのです。彼が望むのは、ただの展示ではなく、人々が写真を通じて自分自身の記憶や思い出を重ね合わせ、エネルギーを共有する場を生み出すこと。翔太さんの姿勢は「ご縁のある人と出会い、共に何かを築いていく」というシンプルながら深い哲学に基づいています。読者へのメッセージを問うと「どんなことも仲良くしてほしい」と微笑んで語った翔太さん。その言葉には、写真家として、人間として、愛を基盤にした未来を描く彼の生き方が凝縮されています。